「旅人:シュウ」の旅blog(&セミリタイア後の投資生活)

旅の資金は、投資利益で捻出しています。セミリタイア家計簿も。

NZ・ホワイト島の噴火

 

 2020年の11月~12月にかけて、旅人達はオセアニア旅行を計画しており、その中に組み込み形で、ニュージーランド一周クルーズを予約しました。

(代理店を通さず、直接申し込みなので、通常のNZ旅行と比較しても、かなり安めの価格で予約しました)

 このクルーズについては、2019年もほぼ同じコースで就航しており、当初は今年のクルーズに乗る予定でした。(船は一部異なります)

 旅人達が申し込んだクルーズは、世界第2位のクルーズ企業である、ロイヤル・カリビアン・インターナショナル社が運航するクルーズです。

 

 なぜ、突然このことを取り上げて書いたのかという訳ですが、それは...

 先日、NZのホワイト島の火山が突然噴火し、多くの観光客が亡くなったり、大火傷を負うという被害が出たことは、記憶に新しい出来事ですが、実はこの被害に遭った観光客の大半は、ロイヤルカリビアン社のNZ一周クルーズの乗船客だったのです。

 クルーズ会社が企画・販売している寄港地別のオプショナルツアーで、ホワイト島の火山巡りツアーがあったそうなのですが、そのツアーの参加者が今回犠牲となってしまったそうです。

 このことを知り、当初は今年乗る予定だったものの、旅妻が仕事の退職を先に延ばしたことで、来年乗る予定に変更となり、先日申し込んだコースは、ちょうどピッタリ1年後の同じクルーズだったこともあり、そういう経過から、火山の噴火で乗客に被害が出たことについて、なんだか他人ごとではいられないなあと感じて、少し記事にしてみたのです。

 もし今年乗っていれば、旅人達もホワイト島のツアーに参加していたかもしれませんし、そうであれば、死んでいたかもしれませんからね...

 

 最近の火山被害について、日本の場合

 〇紅葉最盛期で登山客が多かった時期に、御岳山が突然噴火して、多数の犠牲者が出た

 〇草津白根山で、スキー場近くの古い火口が突然噴火し、冬季訓練中だった自衛隊員が亡くなり、スキー・スノボ客も負傷した

の二つの被害が発生しましたが、活火山は、いつ噴火するのかわからないという恐ろしさを感じますよね。

 地震もそうですが、火山も、特に常時噴火を繰り返していない火山については、その噴火を予知するのは難しく、後から考えれば「あれが前兆だったのだ」という現象を、実は確認している場合も多いのですが、それは結果論でしかないのでしょうね。

 僅かな前兆に対する判断というものは非常に難しく、だからこそ、突然の被害発生でで犠牲になる人が出てしまうのであり、避けられないものだったと考えるしかないと思います。

 

 このブログの記事でも、2000年の有珠山の噴火のことについて、少し書きましたが、あの噴火やその前の噴火も、犠牲者が出なかったのは、有珠山自体が有史以来、噴火活動が活発なので、前兆活動を常時観測している民間の専門家がおり、前兆が確認された時点で、その人の意見に基づいて速やかに避難が行われていたからなのです。

 でも、御岳山やホワイト島の噴火の場合、前兆らしい異変を実は少し捉えていたのですが、観測者やその上級官庁の専門家が、その活動を「前兆」と捉える判断を速やかにできなかったことで、危険のシグナルを出すことが出来ずに、噴火してしまい、犠牲者が出てしまったのです。 

草津白根山の場合は、雪深い季節に、定時観測している場所(湯釜火口)では無い、離れた火口が噴火したので、前兆もほとんど捉えることが出来ず、これは避けられないケースでした)

 これは、人間の能力や活動の限界を示しているものであり、全ての自然災害の被害を避けることは到底出来ないことですので、ある意味致し方ないのかもしれませんが、最終的には、自分自身のことは最後は自分自身で判断しないといけないという教訓なのかもしれませんね。

 

 そういえば、今回の犠牲者やその遺族は、ロイヤルカリビアン社に対する提訴の準備をしているそうです。

 その争点は、火山の噴火予知の可能性を巡るものとなり、ロイヤルカリビアン社がアメリカの企業なので、アメリカでの裁判になるとのことです。

 この災害被害の賠償について日本だったら、裁判をしても「予見不能」の一言で片づけられ、犠牲者側がほぼ100%負ける裁判ですが、アメリカの場合は、どういう判断になるのか、わからない部分もあるそうです。

(ただ、流石に訴訟大国アメリカとはいえ、過去にクルーズ船が自然災害に遭い、乗客に被害が出た場合の賠償裁判で、その自然災害発生の予見可能性が認められたケースは、ほぼ無いそうです) 

 

 個人的にちょっと、気になるニュースだったので、少し書いてみました。