昨年(2019年)3月にふっこう割で北海道激安旅をした旅人夫妻。
寒かったけど、満足の旅でした。
この旅から帰ってきて、「また北海道に行きたいねえ」等との会話の中で、旅人が旅妻に「次行くのなら、函館・大沼に、鶴雅リゾートが買収して運営している「エプイ」というオーベルジュがあるよ」という会話をしたのですが、直ぐに現実になるとは、この時点では思っていませんでした。
数週間後、再びエプイの話題が出たので、公式サイトを見てみると、実際に行けそうな、2019年7月の3連休の空室は、まだある状態。
料金は...。
「やはり高いなあ」と思って、予約すら迷う旅人。
何度か確認しても、料金は変わらず...(当たり前ですが)
ある日再び、旅人夫妻の間でエプイの話題が出たのですが、その翌日に、再度空室を確認すると...
あれれ、昨日まで空いていたのに、埋まってる...
「これは、行くなってことだな」と、ケチな方に解釈し、完全に諦めた旅人。
すると、その日の夜、仕事から帰宅した旅妻が「エプイさん、予約しちゃった~、それも連泊で~」と満面の笑み。
「空室が突如無くなったのは、こちらの方のせいだったのですか」と、半ばあきれ顔の旅人。
でも、言い出しっぺは旅人ですから、いくら料金が高いとはいえ、反対する理由はありません。
そのため、具体的に函館・大沼への旅行計画を旅人が立てることになりました。
東京~函館間は、LCCのバニラエアーが飛ばしていたのですが、同じANA系列のLCC「ピーチ」に2019年9月に吸収合併されることが決まったことで、3月の時点で廃止となってしまい、その後運賃は値上がり傾向に。
まして7月の3連休は、夏休みシーズンの始まりなので、結局、マイルを使って航空券を取ることでしか交通費を抑えることが出来ませんでした。
そのため、函館~大沼の移動は普通列車にして、少しでも旅費を抑えることにしました。
そして、いよいよ7月の3連休がやってきて出発。
胸が高鳴ります^^
こちらの写真は、飛行機で函館空港に着いた時の写真です。
函館には10回以上来ていますが、いつ来ても、北海道旅は本当に楽しいですよね。
函館の初日は、函館の湯の川温泉の宿「万惣」さん(現在はオリックスが買収して運営)を予約し宿泊。
湯の川温泉は、今まで値段重視し過ぎで、宿選びに失敗し、ポンコツ宿にしか泊まったことしか無く、不満しか残っていなかったので、今回はちゃんとした宿を選びました。
午前9時半には函館空港に着いたので、そのまま万惣さんに向かい、荷物を預けてから、市電に乗って、函館駅周辺に移動しましたが、あいにくの悪天候で、雨が降ったり止んだり。
梅雨だから仕方ないのですが...
結局、定番の函館駅周辺(金森倉庫や朝市)だけを散策して終了。
この写真の通り、本当にドンよりした天気でした。
雨が降ってきたので、函館山に行くのは止めて、倉庫街のカフェで、このアイスを食べてまったり。
この日の宿である「万惣」さんについては、以前函館の湯の川温泉に来た時に、その前を通りかかり、「古いホテルだけど、まあまあそうだなあ」という記憶しか残っていませんでしたが、オリックスによる買収でフルリフォームされていて、非常に綺麗な宿に生まれ変わっていました。
旅人たちが宿泊したこの日は、露天風呂の改修工事の最終盤期でしたが、露天風呂に入れないので、その分少し宿泊代が割引になっていたようで、一人1泊2食付きで1万4千円位でした。
万惣さんのご飯は、ブッフェなので、いつも通りのテンコ盛りに。
その様子は、前に書いた記事で良かったら見てください(苦笑)
そして、函館・大沼旅行2日目。
あこがれの「EPUY」に向けて出発です。
函館駅から大沼公園駅に行く列車は、特急列車スーパー北斗が大半で、普通列車は数時間に1本しか運転されていません。
函館本線は、大沼公園駅の一つ手前の大沼駅で、勾配の緩い「砂原支線」が分岐しており、普通列車は、まっすぐ森駅に向かう列車と、砂原支線を通る列車の2種類が運転されているので、大沼公園駅に行く列車の本数が、どうしても少なくなってしまうんですよね。
そういうわけで、お昼過ぎの普通列車に乗り、約30分揺られて大沼公園駅へ。
JR北海道のキハ40系気動車は、相変わらず渋く、都会の列車では考えられないことですが、冷房は付いていません。
窓を開けて風を受けながら車窓を眺めるという、昔のスタイルのままの短い列車旅です。
流石に道南の夏は少し暑いので、窓を開けて風を浴びながら、大沼公園に到着。
大沼公園駅で降りるのは十数年ぶり。
旅妻は初降車。
ちょっとおしゃれな感じの外観の駅舎は、30数年前に初めて来た時と、全く変わっていません。
でも、駅前のレンタサイクル屋さんに外国人が自転車を借りようと屯していたり、駅前ロータリーには、新しい観光案内所が出来ていたりと、北海道に来る外国人観光客が増えたことを実感しますね。
以前ここに来た時には「EPUY」さんは無かったので、看板を探してキョロキョロ。
すると直ぐに、駅のホームの外側の看板に「EPUY」さんの案内を発見しました。
「EPUY」さんは、元々JR北海道が運営していた宿ですが、鉄道会社にありがちな下手な運営で、赤字続き。
結局、北海道新幹線開業による新たな需要の発生と拡大に着目した、道内の2強ホテルチェーンのうちの「鶴雅グループ」(もう1強は野口観光グループ)が買収して、フルリノベーションした宿なのです。
そういう経緯なので、大沼公園駅から、非常に近い場所に立地しています。
駅横の踏切を渡って、道なりに行けば、歩いて3分ほどで、もう見えてきました。
敷地に入ると、ガラス張りのレストラン棟が見えてきますが、はたから見ても、昼食でほぼ満席。
道南地方きってのオーベルジュレストランですから、やっぱり人気があるんですよね。
レストランの手前にはパン屋もありますが、ちょっとのぞいてみると、人気のパンは結構売り切れてました。
この写真は、レストランの入り口ですが、手前はパン屋となっています。
さらに敷地を進むと、大型観光バスが1台止まっており、レストランの入り口でタバコを吸っている男たちが数名。
この人たちは、レストラン利用の団体客ですが、レストランの、宿泊棟側の渡り廊下の入り口に喫煙場所が設定されており、この点は、マイナスポイントですね。
今は、非喫煙者の方が多い時代。
大半の非喫煙者にとって、煙草の煙は嫌なものなのです。
オーベルジュですから、喫煙場所は、もう少し目立たない場所に作って欲しいなあと思いました。
気を取り直して、宿泊棟・フロントの入り口は、レストランの、この裏口の反対側です。
入ってみると、こじんまりとしていますが、シックでおしゃれな作りです。
色遣いが、鶴雅グループ特有の黒色とえんじ色と赤色が混ざったシックなもので、おしゃれ感と重厚感を感じられるんですよね。
この時点で、先ほど感じた喫煙場所のマイナスポイントは、もう頭から吹っ飛んでしまいました。
フロントのすぐ先には、有名なジオラマ兼バーが見えます。
この雰囲気、これがEPUY独特なのです。
ジオラマがあるのは、元JR北経営だった名残ですが、これを撤去せずにそのまま生かした造りに、鶴雅グループのデザイン力を感じます。
バー自体が非常にシックで、胸が高まりますね。
ただ、この時はちょっと早い到着だったので、少し待つことになり、荷物だけ預けて、周囲の散策に。
新日本三景の一つ、大沼と駒ケ岳の景色が美しい、大沼公園迄は、歩いて10分もかかりません。
その前に、宿泊者専用の無料レンタサイクル(それも電動自転車)を見つけたので、この予約を入れました。
勿論、貸切風呂の予約も2連泊分入れておきました。
そして、大沼をちらっと見に行きましたが、あいにくの天気で、北海道駒ケ岳は完全に雲の中。
観光客は、相変わらず結構居ましたが、殆ど外国人ですね。
1時間くらい経ってフロントで言われた時間になったので、再びエプイに戻り、チェックイン。
チェックイン時には、少し長めの館内施設の説明があります。
ジオラマや置かれている鉄道模型とか、バーの説明等を一通り聞いて、部屋へ案内されました。
旅人夫妻はケチったので、露天風呂無しの部屋でしたが、露天風呂付客室が多く設定されていますし、エプイは大浴場がかなり小さい(4~5名用で、7~8名居たら不快に感じるかも)ものの、貸切風呂も2つあることから、大浴場が一杯になるということは普通はあり得ないと思います。
バーの飲み物もインクルーシブですから、飲める人は飲み放題です。
夕食後は、シックな雰囲気で、しっとりとした音楽を聴きながら、暖炉の燃える炎や夜の小沼を眺めながら、ゆったり過ごすことができます。
何と言っても大人の宿^^ですから...
そしてエプイさんは、オーベルジュですから、料理が一番楽しみのお宿。
食後に、雰囲気の良い静かなバーゆったりと優雅感を味わいながら飲めるインクルーシブ(無料)のお酒。
それが最大の楽しみです。
旅妻は、1日目はフルコースのうち一番高いコース、2日目はジャポネーゼフルコースの一番高いコースを予約してくれたのですが、どれもこれもなかなかの美味で、本当に楽しめました。
エプイさんの料理の話は、写真を携帯で撮ったので、また別記事で紹介します。
それでは、次回に。
この写真の通り、少し雨が降ったのですが、小沼への小道のライトアップ綺麗でした。