今回の新型肺炎騒動、残念ながら、中国から始まった新型肺炎の流行を当初、「IR・🌸」疑惑から目を逸らす「神風邪」だと揶揄する現政権幹部の方々も居たようですが、そういう不謹慎な考え方を持つような感覚だったからこそ、神風になるどころか、世界中から「不味い対応」を批判され、逆風となるという厳しい結果となっているのでしょう。
そして今日から、いよいよ、新型コロナウィルスが蔓延している豪華客船「ダイヤモンドプリンセス号」から乗客が下船し始めました。
この下船に対し各国は、派遣するチャーター機に乗らない場合等には「下船しても、2週間経たないと帰国(入国)させない」と方針を明確に示しており、これは「きちんと陰性が確定するまで、そのまま日本に滞在し続けなさい」と言っているのです。
当然のことながらこの対応は、「下船前の日本側の検査で陰性というだけでは信用できない。新型ウィルスに感染しているリスクが高すぎる」と見ているからです。
内外のメディアやSNSで「ホットスポット」とか「汚船」とか呼ばれてしまっているダイヤモンドプリンセス号。
残念ながら、この船の中では既に「パンデミック」が発生し、乗客乗員のほぼ全員がウィルスの感染にさらされたリスクがあるわけです。
勿論、耐性が有ったり、運良く感染しなかった乗客も数多く居るのでしょうが、現在の、
検査対象者の約2割が感染
という異常に高い「陽性」割合から判断すれば、下船数日前の時点では陰性という結果であっても、まだ百人単位の乗客が「疑似陰性」「隠れ陽性」というのが本当の実態で、感染者が多数居るとみるべきでしょう。
感染のリスクにさらされ続けた2000人以上もの人達が、明後日までに順次下船し、外国人の方はチャーター機が派遣される国を除いて、本国に帰国できず、他国への移動も「入国拒否」されるので、そのまま日本に留まることになり、多くの日本人乗客や外国人乗客が、自由に日本の市中を動き回ることになります。
そうなると、今月末頃からは
「ダイヤモンドプリンセス号に乗っていた方から感染したかもしれない」
という新しい感染事例が多く報告されるようになる可能性も高いと言えるでしょう。
政府としての本音は、当然、各国と同じように
「下船後、更に2週間の隔離を求めたい」
わけですが、対応の失敗で、事実上「パンデミック」を引き起こし、乗客を新型肺炎感染への恐怖に晒し続ける結果となったのですから、これ以上の留め置きに対しては、激しい反発が出るので、それを恐れて、より的確な指示を出すことができずに、そのまま市中に放り出すギャンブルに出たということです。
下船した人がインタビューに、「私は下船の5日前に検体を採取されました。その結果が陰性で下船出来たとは言え、最後の5日間に感染した可能性も有りますので、陽性だったつもりで行動します」と返答していましたが、これが下船許可の検査結果「陰性」の実態なのです。
非常に危険な下船判断の根拠だと思います。
でも乗客の皆さんは、突然の未知の病の恐怖で入国を許されず、本当に苦労されたと思いますし、この時点での下船は仕方ない面も強いですよね。
この政府の大ギャンブルの結果はどうなるのか、外国人乗客の大半はチャーター機で帰国しますし、高齢者が多いから、大半の方が自宅やホテルで大人しく過ごして、運良く感染が広がらない可能性もありますので、その結果は、時間が少し経たないとわかりません。
3月に入れば、寒さも徐々に収まり湿度も上がって、コロナウィルスが感染前に死滅しやすい環境が形成され始めるので、この騒動が少しでも終幕の方向に進んでほしいですね。