「旅人:シュウ」の旅blog(&セミリタイア後の投資生活)

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NY株最大幅の下げも、アメリカの巨額減税期待で急反転

 

 昨晩のNYダウは、事前予想通り、2000ドルの下げとなりました。

 サーキットブレーカーは日本時間昼間のダウ先物でも発動していたのですが、NY株は取引開始早々に、サーキットブレーカー(加熱相場を防ぐため15分間の取引停止措置)が設定されてから、初めての発動となりました。

 

 色々な対策を発表しても、株価があまりにも下げることで、アメリカでは先日83億ドルの緊急対策を策定したばかりですが、「減税を伴う新たな対策を10日に発表する」とT大統領がSNSにツイートしました。

 ツイートでは、「極めて大規模な対策だ」といつものよう誇大に吠えていますが、議会を通さないと何もできず、絵に描いた餅となってしまうので、ライバル民主党が現在策定中の新型肺炎対策をほぼ丸呑みする形となるのでしょう。

 

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 昨晩から今朝にかけて、そのような出来事があったので、今朝の日経平均先物は昨晩の800円安→250円安まで戻っていたのですが、小幅安で寄り付き後、ズルズルと値を下げていき、結局800円安まで行ってしまいました。

 「ポジティブツイートがあったのに、ちょっとおかしいなあ」と思っていたのですが、今は難しい相場なので、別のことに没頭して相場から暫く目を離していたところ、気づいたら為替が急速に円安になり、株価も急速に切り返していました(苦笑)

 後場は日銀買いも入って、小幅高で終了となりました。

 ただでさえ今週は、金曜日寄り付きにMSQ(メジャーSQ・先物清算日)もあるので、株価が大口の思惑で乱高下しやすいですからね。

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 このように、今週のあまりの激しい値動きに、為替や株の注文が殺到し、昨日は楽天証券、今日はSBI証券のシステムが一時ダウンしてしまいました。

 ネット証券各社は、システム投資を怠ってはダメだという教訓ですね。

 

 大幅安が続くと、各国はそれを止めようと、次々に対策を打ってきますので、それが好感されれば、一気に切り返してしまうことも多いので、下げ止まらない時ほど、値動きからなるべく目を離さないようにしないといけないですね。

(とは言っても、取引しない時に値動きだけを見ていても、眠くなるだけです(苦笑))

 今回はFRBの緊急利下げが、空撃ちに終わり、ズルズルと下げていましたが、各国中銀の利下げや財政出動がここにきて次々と発表され、これらの措置が徐々に効いてきたようですから、一旦は持ち直しそうな感じです。

 

 ただ、欧米諸国における新型肺炎の状況は酷くなる一方ですし、一部の貧しい中東・中南米諸国やアフリカ諸国は、検査能力が殆ど無いので、感染者がゼロとか少数と言っても、各国の中国との強い結びつきを考えると、実際には相当蔓延していると見るべきですから、まだまだ厳しい状況が続くと思われます。

 ロシア・サウジ対アメリカの原油安サバイバルも新たに加わり、コスト高のアメリカのシェールオイル業者は、このままだと軒並み倒産の危機に陥るのですから、相場環境は一層悪化してしまい...今後どうなりますかね?

 

 短期的にはT大統領が今日発表する内容次第でしょうね。

 内容が良ければ上がるのでしょうが、議会の承認が無ければ出来ないことなので、実現には時間が掛かりますし、口先だけの実現不可能な内容であれば、失望売りが出るでしょう。

 もしダメならば、その次は来週のFOMCでFRBがどれだけ追加利下げ(市場は0.5%~0.75%の利下げを期待している、0.25%だったら失望売りでしょう)するかに掛かっているということになります。

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 その後、日本株には、今月27日の権利落ち日前後に、配当落ちに伴う「配当分再投資」というETFファンドによる大きな買い需要(7~8000億程度)があり、月末最終週の2日間には、株安で悪化した運用成績を誤魔化すため、GPIFによるドレッシング買いも入るでしょう。

 ですから、来週からの今月後半には、FOMCや日銀会合も含めて、多くの買い需要イベントが目白押しなので、昨日大きな切り返しが発生したことから、一旦は持ち直すと思います。

 このような、数々のイベントが過ぎ去った後の4月以降の株価については、

   新型肺炎次第

ということになりますね。