今週の日本株
6日(月)
緊急事態宣言の発令が出されるとの情報で、悪材料出尽くしムードとなり、NY株先物が大幅高だったことも重なって、先物の空売りが買い戻され、大幅高で終了。
7日(火)
NY株が1600ドル高の大幅高だったことで、続伸して始まるも、日本の経済対策が見た目は大きいものの、真水部分がかなり小さいことが明らかとなり、小幅高で終了。
8日(水)
前夜のNY株が一時の大幅高から小幅安で終わったことから、小安く始まるも、緊急事態宣言で休業が要請される業種が、東京都と国が対立し、大幅に縮小となりそうなことから、前日まで東京都発表に基づいて売り込まれていた銘柄の買い戻しや今週金曜日のミニSQ絡みの買いも膨らみ、大幅高で終了。
9日(木)
昨日の大引け直後に、日経225先物が急落した(原因不明)影響が大きく、NY株はサンダース氏撤退を受けて大幅高だったものの、小幅安スタート。後場日銀買いが入るも、SQ絡みの思惑売買の影響で、一時は大きく下げたが、大引け際に買い戻され、横ばいで終了。
10日(金)
NY株が、FRBの金融緩和拡大の発表で一時大幅高となるも、OPECプラスで、原油の減産が決まり、材料出尽くしの売りが膨らんで小幅高で終了したことや、前日の引け際の急速な切り返しの値動きから、SQ値は前日比小幅高で決まるも、前場は徐々に弱含んで小幅安で終了。
後場は日銀の買いに対し、本日海外市場の大半が休みで、海外投資家が不在なことから、後場の売買代金が非常に少なく、官製買いで歪んでいる東京市場の現状がモロに出る形となり、小幅高で終了。
(最近SQの日に、ファーストリテイリング株が異様な値動きをするのは、先物絡みで、いつものことですが、今日は一段と酷かったですね。またファーストリテイリングの決算発表は、いつもSQ前日の引け後なので、翌日の株価は決算の内容ではなく、SQとそれに絡んだ先物の思惑で乱高下することが多いのです。)
今週は、週初に緊急事態宣言があって、悪材料出尽くしの流れが発生したことに加えて、週末の金曜日にはミニSQがあったことで、今まで売られ過ぎだった一部業種の銘柄が、SQ絡みの現物買いが重なって、強烈に買い戻されたこと、更には、週間を通してアメリカ株がほぼ上がりっぱなしだったこともあり、堅調な一週間でした。
ただ、日本の感染者数は増加の一途で状況は非常に悪く、アメリカ株は楽観的な予測にばかり反応して株価の戻り過ぎが早すぎる感じもします。
欧州諸国では、極端な移動制限に対し人々の不満がかなり溜まっている上、経済的にもかなり厳しいですし、アメリカも大統領選があり、景気悪化に対する大統領の焦りから、5月に入る前頃には、見切り発車で制限解除が次々に行われていくでしょう。
そして、この新型肺炎の「潜伏期間が長い」という特徴から、解除を見切り発車しても、当初は感染拡大が収まっていくように見えるので、株価はだいぶ戻ると思います。
ところが、1か月くらい経った6月になると、再び感染が広がってしまうという悪いシナリオとなる可能性が、かなり高いのではないでしょうか?
まさに、このような状況に陥った典型例が日本であり、
1月末~感染者が複数出た→追跡して封じ込め2月中旬にゼロの日が続く
2月の半ばころには、感染者ゼロが続いたことで「花粉症でマスクをしている人が多い日本で、感染は拡大しない」という楽観論を展開する論者が多く居ました。
ところが、大半の人々がこの状況に油断していたら
2月下旬~感染者が増え始め→2月末に「休校と自粛要請」
という情勢になりました。
すると自粛効果で、3月上・中旬の感染者増加が緩やかになったので、沈静化へ向かうと判断してしまい、
3月中旬の専門家会議で「学校再開」等へと緩んだ→感染が大きく広がる
という状況に悪化。
このように、新型肺炎の潜伏期間の長さと感染力の強さが、原因で
「感染拡大と一定の抑止」
の繰り返しとなってしまっているのです。
ですから最終的には、有効な薬が開発されるまでは、新型肺炎と上手く付き合う方法を見出し、
「出来るだけ人と人の接触を避けながら、経済活動も行っていく」
しかないのだと思います。
現在のところ、日本の感染状況は、基本的に保健所を通して実施するというPCR検査体制のせいで、人的にパンクしかけていて、PCR検査待ちの長蛇の列となってしまっていることや、パンクしかけているのに「当初からの検査数抑制体質」が継続されていることから、いま発表されている感染者数約5500人は、感染実態の半分も反映出来ていないでしょう。
それは、現在毎日報道されている感染者の職種をみれば明らかで、医師や看護師といった、無症状・未把握の感染者と接触する機会が相当多い業種の方だけではなく、警察官や役所の職員等の、不特定の人達と接触する頻度がそれなりに高い、身近な業種の人達から、会社役員や消防士等の不特定者と接触機会の少ない業種の方々にまで、大きく広がってきています。
ですから、今までに、未把握のまま治癒してしまった軽症者・無症状者を含めた累計での日本国内の感染者数の実態は、
最低でも1万人、多ければ3万人以上
と推測され、都市部を中心に全国規模で相当に感染が進んでいる状況なのだと思います。
株の話に戻ります。
今週の個人的な成績ですが、先週持越し分については
4月3日(金)
買い持越し:ダイセキ
空売持越し:無し
でした。
4月6日(月)
利確:日本製鉄・ダイセキ
損切:リコー・JFE
デイ買い:リコー・日本製鉄・JFE
買い持越し:JFE・イオンFS・オリックス・三井住友FS
空売持越し:無し
4月7日(火)
利確:JFE・イオンFS・オリックス・三井住友FS
損切:コシダカ
デイ買い:コシダカ
買い持越し:無し
空売持越し:無し
4月8日(水)
利確:JFE
買い持越し:住友化学・コニカ・ミニストップ・GAMEWITH・リソー教育
空売持越し:無し
4月9日(木)
損切:ミニストップ・GAMEWITH・日本製鉄・リコー
デイ買い:日本製鉄・リコー・USMH
買い持越し:ワッツ・C&R・Mr.MAX
空売持越し:無し
4月10日(金)
損切:ワッツ
空売持越し:無し
※株主優待用の長期保有へ:火曜日・日本スキー場開発・金曜日・ビックカメラ
今週は、月曜日のオリックスの仕込みが上手くいって、火曜日に利確出来たことでプラスでした。
また、木曜日に少しだけ買ったC&Rは、決算まずまず+自社株買いで、金曜日にストップ高を付けたので、この利益も大きかったです。
それ以外は、勝ったり負けたりで、あまり冴えない取引の繰り返しで終わりました。
特に金曜日は、日銀買いでの後場切り返しを予想し、前場で仕込んだのですが、利確のタイミングがイマイチで、それほど利益が出ませんでした。
欧米ではコロナの拡大がピークを打ちつつあるということで、株価の戻りが続いていますが、日本では、予断を許さない状況なので、なかなか判断が難しいですね。
特に、いち早く制限解除に至った中国で再度感染が広がるのか、それに注目しながらの取引がしばらく続きそうです。