「旅人:シュウ」の旅blog(&セミリタイア資産運用)

旅の資金は、投資利益で捻出している旅人です。旅妻が大病を患ったことを契機に、世界旅へ(新型肺炎の為、延期)。資産運用月報も。

ペッパーフードサービス(いきなり!ステーキ)は生き残れるのか?

 

 「いきなり!ステーキ」の運営会社であるペッパーフードサービス

 通常ならば5月初旬にも発表されるはずの第1四半期決算ですが、この発表の実施見込みが、全く立っていないのです。

 

 以前にも、経営状況を記事にしましたが、 

www.tabibitoshuu.work

 新型肺炎で、更なる苦境に陥っているようです。

 

 大きなブームを作った「いきなり!ステーキ」ですが、企業経営としては、大失敗を犯してしまいました。

 ペッパー社はかつて、大きな不祥事や食中毒事件で、一時は倒産間近にまで追い込まれたこともある企業なので、財務が傷んでいました。

 ですから、ブームが来たことで、ようやく債務超過を脱出したのです。

 ところが、せっかくブームを作ることに成功し、企業として大きく復活したのに、自己資本(剰余金)が貯まらないうちに、調子に乗って、全国に一気に400店以上を展開した上、アメリカ・NYにも進出したのです。

 しかし、これが見事に大コケ。

 アメリカ進出は、1年もしないうちに大失敗に終わり、20億円近い損失を出す結果に。

 

 また、ブームになれば、同業他社が真似たり、新規参入も相次ぐのは当たり前で、しかも、より低価格で参入してきます。

 競争の激しい飲食業界ですから、ブームが過ぎてしまうと、今度は大量出店が裏目に出て、各店舗が共食い状態となり、黒字店が著しく減少し、経営が傾き始めます。

 そこで、挽回を期そうと、色々なキャンペーンを始めるわけですが、見事なぐらい打つ手打つ手が空振りに...(牡蠣とか、社長のお願いとか色々やっていましたね)

 

 ペッパー社は、基本的に一瀬氏のワンマン経営企業です。

 ワンマンの取り巻きはイエスマンだらけになりがちで、イエスマンというのは、いざという時に役立たずなのは、ごく当たり前のことでしょう。

 

 ペッパー社は、衰退が始まると、その流れを全く止めることが出来ず、昨年末の時点で既に資金繰りが苦しくなっていました。

 ですから、銀行からの41億円の借り入れと同時に、不採算店舗の閉鎖資金を確保するため、昨年12月にはSMBC日興証券に対し、新株予約権の割り当てを実施し、約69億円を調達する予定でした。

 

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 ところが、ただでさえ経営不振なところに、新型コロナ肺炎が追い打ちをかけたことで、株価が急落し、新株予約権の下限の株価である666円を下回ってしまった結果、現在までのところ、約17億円しか調達できていない結果に。

 そのため、一部事業の売却し、資金確保を目指そうと考えているようで、6月1日付で黒字部門であるペッパーランチ事業を別会社に移すと発表しました。

 

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 ところが、飲食業界は新型肺炎による未曾有の大不況で、どこもかしこも経営に苦しんでいます。

 ロイヤル・コロワイド・ジョイフルといった多店舗を展開する大手からは、百店単位の大量閉店実施の発表が相次いでいる状態。

 分社化したペッパーランチ部門は、昨年度まで黒字でしたが、利益は僅少ですし、現在の飲食業界の大不況の中で、高値で売り抜けるのは、なかなか難しいでしょう。

 ペッパー社も、今年2月に閉店数を追加し、不採算店合計74店舗の閉鎖を発表していますが、店を閉めるのにも金がかかることから、資金調達に失敗したことで、閉鎖も思うように進んでいない状況のようです。

 

 そこで新たに、大金持ちの個人から金を借りるという手段に打って出ました。

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 このIRに記載されている、エスフーズ(S Foods)は食肉卸の大手企業。

 ペッパーフードサービスの取引先で、大株主でもあります。

 

 未だに、第1四半期の決算発表ができる見込みが立たないペッパーフードサービス

 また、村上氏から調達した20億円の返済期限が、僅か2か月後ということですから、短期的な資金繰りに相当窮していたと見るべきでしょう。

 

 ただし、ゾンビ企業という言葉があるように、資金繰りに窮したからと言って、直ぐに倒産するわけではありません。

 いかなる方法であれ、資金さえ調達できれば、企業は生き延びられます。

 まして、ペッパーフードサービスは、「いきなり!ステーキ」で、一大ブームを起こした企業ですから、現状は「経営不振+新型肺炎」により、相当なレベルでの資金不足に苦しんでいますが、その様子を横目に「安値で傘下に収めよう」と狙っているライバル企業が、沢山居ることも間違いありません。

 ですから、倒産は無いと思います。

 しかし、ここ迄経営が傾くと、株主優待が廃止(飲食店の株主優待の廃止は、顧客の喪失にもつながるので、難しい判断ですが)となる可能性は十分あります。 

 

 ペッパー社の決算発表は、いつになるのか?

 既に監査法人から3月に、倒産予備軍の証とも言われる「継続の疑義」が付いたことも発表しています。

 もちろん、発表される第1四半期決算は、大赤字でしょうが、同時にペッパーランチ部門の売却が発表されれば、悪材料出尽くしで、株価は上がるかもしれませんね。

 

追伸

 ペッパーランチ部門の売却情報が、共同通信から出ました。

 買収するのは、20億円を借りたばかりの、エスフーズ等の連合体だそうです。

 このニュースで、19日金曜日の株価はストップ高に。

 こうした内容は、ニュースが出ればほぼ決まり(関係者の誰かが情報を流して、株価を上げようとしている)でしょうから、ペッパーランチ売却の発表と、決算発表日の公表をするかもしれませんね。