本日、世界中の投資家に多大な機会損失を与えた東証のシステムトラブル。
今回の終日全面取引停止の原因について、JPXは、「機器の故障が発生した際に、自動的にバックアップの機器にシステムが移行されるはずが、今回、機器故障が発生したのに移行しなかったことで、情報が配信できなくなった」と発表しました。
また、「本日中に再開できたかもしれないが、突然の再開は、混乱をもたらす可能性があるので見送った」とも言っています。
JPXの言い訳を読み解くと、2019年11月に富士通が全面刷新したアローヘッドのプログラムに不具合があって、今回機器の故障が発生したのに、バックアップに移行できなかったものと推察されます。
流石、富士通のシステム。
15年前の東証システムトラブル発生時の大批判は、時間と共に忘却の彼方へ...
かつてのような世界での競争力が無くなり、15年間で益々ガラパゴス化した日本の大企業「富士通」の現状の姿を垣間見せてくれました。
JPXによると、「株式市場は明日以降再開できるよう作業を進めている」との発表ですが、今後の作業状況にも依るので、まだ正式なものではありません。
明日の朝までに、徹夜で機器の交換と、システム再構築や起動確認等のあらゆる作業を行う、現場の作業員方々の頑張りに感謝するとともに、JPXには、大阪証券取引所(大証)を再度きちんと整備して、東証が止まった時に、完全なバックアップが出来るようなシステム構築を実施して欲しいと思います。
もし、明日の朝までに、東証が円滑に取引再開をできなかった場合には、史上初めて「前場(取引再開時)から、日銀ETF買いが入る」かもしれませんね。