本日(11月5日)の北海道内の新型コロナ新規感染者数が、ついに1日100人を超えるとの見込みが発表されました。
一足早く寒さ本番となり、季節が冬に差し掛かった北海道には、GoToトラベルで多くの観光客が道内を訪れており、その中にかなりの数の無症状感染者が居たのも確実でした。
ですから、いずれこのような数字が出るのは、事前にわかっていたこととは言え、「ついに来たか」という感じです。
現政権はGoToを推進するだけで、並行して感染抑制策を進めているとは言えないので、今後、寒さが本格化すれば、全国的に感染者が急増するでしょう。
その結果、いずれGoToに対する世論の批判が再噴出し、仕方なく一部地域で再度急遽の「GoTo除外」を導入する状況に追い込まれ、キャンセル等で、7月の東京除外時以上の大騒動が発生すると思います。
本来、GoToのような振興策は、継続して感染者数がゼロに近い数字になった時に実施するのが理想です。
しかしそれでは、ここ数年に渡り「観光立国」を掲げる政府の政策や巨大なインバウンド需要に乗っかろうと、過大投資をし続けてきた観光・宿泊・陸運・空運業等の旅行関連業種が、軒並み倒れてしまいます。
ですから、7月の連休からGoToを実施したことに異論は全くありませんが、寒さが一足早く本格化した欧米各国の感染急拡大は、日本でもほぼ確実に起こるのですから、そろそろ一旦GoToを手仕舞いを考えるべき時だと考えます。
具体的には、秋の観光シーズンが終わる11月後半の3連休以降の11月25日~12月15日程度を一時的なGoTo休止期間として、感染者数の拡大抑制を図るべきでしょう。
この休止は勿論、Xmas以降~年末年始という需要の極大点を失わないためのものであり、「どんな状況であっても、12月16日から自動的に再開する」とあらかじめ決めた上での、一時休止という訳です。
今行われているヨーロッパでの再ロックダウンも、巨大な需要が発生するXmas前の解除を前提にしたものですからね。
もし、休止期間を設けず、このままずるずるとGoToを続ければ、寒さの本番と共に、おそらく急速な感染拡大が始まり、Xmas~年末年始の大型連休という非常に大事な期間に、下手すれば「GoTo中断」に追い込まれる可能性もあると見ます。
それに、「官邸付き官僚という井の中の蛙達だけで基本設計を決めてしまった」GoTo事業は、制度設計がかなり甘い面が多々あり、「接待旅行や出張大連泊」でも使えてしまうという問題や、詐欺事件等も頻発していることから、一時休止期間中を設ければ、その間に問題のある部分を見直せるというメリットもあります。
既に、GW迄の延長も議論され始めているのですから、GoToも遠因の北海道での感染拡大を契機として、もう少しメリハリを付けた振興策に一部変更すべきでしょうね。
(下の写真は、GoToトラベルで混雑する道内主要交通機関の様子です)