アメリカでは3月6日に、1.9兆ドル(200兆円超)ものコロナ対策法案が、上院を通過し、下院に再送付されました。
今週中に成立見込みです。
先週金曜日のアメリカ株は、予想以上に大幅上昇し、巨額の予算案も成立見込みとなったことから、今日の日本株の値動きは注目でした。
前場開始前の日経平均先物は、一時+600円前後でしたが、相場が始まると、朝高(+390円止まり)の後は、一進一退に。
そして前場終了間際から、急速に値上がり幅が縮小し、後場は、まさかのマイナス転換。
引き続き、「コロナ・日経平均先物」バブルで上がり過ぎのグロース株の弱さが目立ちました。
今日の値動きからすると、今週金曜日のSQ値が30000円に達するのは難しいのかなという感じがします。
やはり問題となるのは、アメリカ国債の利回りが再上昇する懸念が高いことでしょう。
来週のFOMCを控えて、今週からFOMC関係者の口先介入が出来なくなる上、明日にも1.9兆ドルコロナ対策法案が成立すると、巨額の国債発行により、アメリカ国債の更なる利回り上昇する可能性が極めて高い訳ですから...
原油を始めコモディティ高が止まらず、インフレ懸念が高まっていることも、利回り上昇に影響しています。
そうなれば、現状では再びグロース株売りの流れが強まりますからね。
このような状況を虎視眈々と短期筋は日経平均先物で狙ってきます。
短期の値幅取りを狙うCTA業者等の短期筋。
アメリカ国債の利回り上昇でのグロース株株安を利用し、日本株先物の更なる値下がりで利益を狙っている様子が、今日の値動きで垣間見えた気がします。
ただ、あくまで短期勝負に過ぎず、FOMC前に手じまいするのでしょう。
以後は、ワクチン普及と巨額の財政出動が好感されて、今年前半のアメリカ株は強い相場となり(経済成長率は6%超と言われている)、日本株も徐々に堅調地合いになっていきそうです。
ただ、今年後半は、過剰すぎると言われている今回の1.9兆ドルの巨額対策が需要の先取りをしてしまい、前半の相場の上がり方次第では、失速する可能性も言われ始めています。
また、もしコロナがワクチンで落ち着いてしまえば、超大規模金融緩和も超大規模財政出動も終了のゴングが打ち鳴らされることとなります...
コロナが簡単に収束しない方が、株高が続くのかもしれませんね...