「旅人:シュウ」の旅blog(&セミリタイア後の投資生活)

旅の資金は、投資利益で捻出しています。セミリタイア家計簿も。

『トランプショック』が発生するとしたら、その原因は関税戦争だけでは無い

 

相互関税で急落中の株価。

しかし、今回の株価急落は、相互関税だけが原因ではありません。

一方的に発表され、しかも交渉の余地すら無く、直ぐに始まってしまった相互関税。

このことによって、トランプ独裁に対する懸念が一気に表面化し、今回の株安はリスク資産から資金の引き揚げが始まった序章に過ぎないのです。

 

本来、関税は国と国との決め事なので、変更があれば、議会の承諾を得てから実施されるべきものですが、トランプは緊急事態用の法律を悪用し、大統領令だけで全てを実行しています。

要は、独裁者の行動をアメリカ議会が全く抑制出来ていないのです。

 

 

既に、アメリカの民主主義は崩壊しつつ有ります。

トランプは、大統領の権力を利用して言論統制を始めており、今後大規模に発生するだろう反トランプ運動の弾圧の為に、治安機関のトップを自身に従順な者達に入れ替えをしています。

 

アメリカ国民の半数は、トランプに批判的な人達です。

ですから今後、反トランプ運動は激しくなるでしょう。

そうなれば、アメリカ国内では暴動が頻発。

トランプは反トランプ運動を抑え込もうと、いずれは軍に国民の弾圧を指示するでしょう。

そうなれば、アメリカは南北戦争以来の混沌とした状況に陥り、株安・債券安・通貨安のトリプル安が発生。

リーマンショックに匹敵する『トランプショック』という世界的な景気後退に繋がるということなのです。

 

 

アメリカ大統領は2期8年しか出来ないという縛りがあるから、あと4年でトランプの時代が終わる?

そんなことはありません。

彼は、終身大統領を狙っているし、死ぬ迄権力を手放すつもりは無いのです。

その証左は、この2か月間の彼の行動が物語っています。

 

 

残念ながら、去年のアメリ国民の選択は、そういう結果を招くものだったのです。

著しい物価高に対する不満が原因で、世界中の現政権は支持率が低迷していますが、トランプが選挙に勝った最大の要因は、やはり物価高に対する不満。

一票の選択の重みを、今後アメリカ国民は実感することになるでしょう。

アメリカ建国以来、初の独裁者ドナルド・トランプ

彼は選挙前から、もし当選したらそうなると、暗にずっと言って来たのですから、それが実行されているだけに過ぎないのです。

 

 

物価高の影響で、アメリカの賃金も上昇しています。

長距離トラックの運転手の年収が2000万円のアメリカで、関税障壁を作ったって、製造業が戻って来る筈もありません。

それは、賃金が高過ぎる上に、原料の値段も関税で釣り上がってしまうから。

トランプの言う相互関税による薔薇色のアメリカの未来は、ただの妄想で、実現不可能なのです。

 

 

アメリカの貿易赤字は確かに巨額です。

でも、経済は成長している。

それは、アメリカンドリームを夢見て、多くの人々がアメリカを目指すから。

アメリカの貿易赤字が世界経済を成長させる最大の原動力であり、その金が巡り巡ってアメリカに戻って来ているから、世界の先進国で唯一、アメリカだけが経済成長し続けているというのが真相訳。

でもトランプとその取り巻きは、その事実から目を背け、嘘を並べ立てて、好戦的な保守層を焚き付け続けているのです。

 

だから、トランプとその勢力が実権を握る時代が長く続けば、人口増加が止まり、イノベーションも止まり、いずれ日本のように頭打ちとなって、徐々に衰退が始まる。

自身に批判的な国民を弾圧するような動きになれば、頭打ちどころか、一気に経済縮小に向かう可能性も有るでしょう。

 

 

世界を見渡しても、独裁者の大国で、経済成長している国はありません。

中国は習独裁体制となってから、経済低迷。

ロシアも同様。

しかも戦争大好きな独裁者なので、多くの国民が戦地で亡くなっています。

トルコは、通貨の価値が十分の一になり、経済低迷。

同様にアメリカもトランプ独裁体制になりつつ有るので、当面は低迷することになるでしょう。

 

 

明日の月曜日の大幅な株安後には、一旦切り返す可能性も有りますが、本格的な株価回復は、アメリカ議会と国民がトランプの独善的な動きを止められるかに掛かっている。

このまま抑止出来ないのであれば、2年後の中間選挙共和党は大敗するでしょうが、それに対してトランプ派がより強硬的な手段に打って出れば、世界経済の低迷が長期化する。

 

そういうわけで残念ながら、アメリカの株価は、バイデン政権末期の高値が、当面の高値ということになると予想します。

 

『トランプショックに備えよ』

この言葉で締め括りたいと思います。