「旅人:シュウ」の旅blog(&セミリタイア後の投資生活)

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王朝終焉への引き金を引いたぷーちん

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ウクライナ戦争へと突入したものの、誤算だらけで行き詰まりつつあるぷーちんロシア。
短期の電撃戦ウクライナの現政権を倒して、傀儡政権を樹立し、クリミア半島の割譲と東部一体の独立を認めさせて撤退し、ロシア国内の支持率上昇を狙っていたものが、完全に読みを誤り、泥沼の長期戦に引きずり込まれたのです。
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おそらくウクライナ戦争は、アメリカのベトナム戦争旧ソ連のアフガン戦争と並んで、ぷーちんロシアの愚行として歴史に名を残すことになるでしょう。

冷徹なプーチンが今回、読みを誤った最大の要因は、長期独裁政権では独裁者の周囲が「おべっか使いのイエスマン」だらけになってしまうこと。
そうなると、独裁者が気に入らないようなネガティブ情報は上がってこなくなり、最終的に情勢分析を誤ることになるのです。
しかもプーチンは周囲の小国に戦争を仕掛けまくった上、敵対者を多数暗殺する等、国内外多くの人々の恨みを買っています。
ですから、プーチン憎しと過去に何度も暗殺計画が立てられ、危ない場面もあったわけです。
そうなると余計に、一部の側近しか信用できなくなり、結果的に正しい情報が益々入ってこなくなる。
しかもプーチンは蓄財にも余念がなく、世界一の金持ちはイーロン・マスクでもジェフ・べゾスでもなく、現代のロシア皇帝ぷーちんであり、その個人資産は2000億ドル(20兆円超)に達しているとも言われています。

ソ連崩壊やルーマニアチャウシェスク政権のみじめな最期等を見てきたぷーちん。
ぷーちんが最も恐れているのは、独裁者になったことで蓄財で巨万の富を築き、豪奢な生活をしていることに対するロシア国民の蜂起であり、それをさせない為に、国内の情報統制を徹底し、虚偽情報を国内に頒布しながら、常に国外に敵を作って国民の敵愾心を国外に向けさせ、弱国・小国に戦争を仕掛け、常に勝利と共に有る強い独裁者を演出してきたのです。
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今回のウクライナについては、プーチンロシアが今迄戦争をして来た相手とは異なり、人口の多い大国である訳ですが、旧ソ連構成国の仲間であり、人種的結びつきも強く、また過去2回の紛争で、ウクライナ軍の弱さを目にしていたことから、プーチンウクライナの弱さと自軍の強さを過信し、「電撃戦で直ぐ降伏する」と判断を誤ったのです。
また、プーチンに辛酸を嘗めさせられたことで、ヨーロッパの一員との意識が強くなっていたウクライナ人が、ぷーちん嫌いで捲土重来の準備をしていたこと、またウクライナ軍やウクライナ人が団結してプーチンロシアに抵抗していることで、日和見主義だった欧米諸国も積極的に支援し始めたことが、プーチンの計算を大きく狂わせたのです。

株式相場にも大きな影響を与えるウクライナ戦争の行方ですが、プーチンロシア軍がウクライナ東部の都市や首都に無差別爆撃を始めたことで、ウクライナ人のプーチンへの敵愾心は益々高くなっており、傀儡政権の樹立は最早不可能でしょう。
また、ロシア軍は喧伝されていたほどの強さがなく、国際義勇軍が結成され、次から次に人々がウクライナ西方から「プーチンと戦う」為に、西側の新型携行兵器を持って参戦してきているので、ロシア軍はKievより西側への進軍はほぼ不能の情勢です。

ロシアは経済的に弱国なので、長期戦になると経済的理由から撤退せざるを得なくなります。
ところが、プーチンは強い独裁者を演じ続けなければ、失脚し処刑される惨めな最後を迎える可能性もあるので、メンツを維持できるだけの戦果を上げないと撤退の命令を出せません。
だから、核兵器を持ち出して、周囲を恫喝するしか手段が無いのです。
この部分について、プーチンロシアと北朝鮮は同じ穴のムジナです。
停戦交渉も行われていますが、プーチンロシアは強気の条件しか出せません。
プーチンは、ロシア国民に弱気の姿勢を一切見せることが出来ないのです。

またプーチンロシアには長期に渡って大国ウクライナの東側半分の領土を占領し続ける経済力もありません。
しかも駐留し続けるプーチンロシア軍は、ウクライナ人や反プーチン多国籍部隊のゲリラ戦で、今後多くの死者が出るようになり、厭戦ムードも高まります。

ウクライナ戦争はプーチンや側近の大きな判断ミスで、長期のゲリラ戦に突入する方向に向かっており、資源高からの高インフレは長く続くでしょう。
ロシアの通貨は暴落し、ロシア関連債務も急速に膨らむのに、FRBやECB等各国中央銀行は、金融引締めをしないと高インフレに対応できないことから、残念ながら世界的な景気後退局面に突入しつつあります。
ぷーちんが近い将来に全世界に向けて泣いて詫び、許しを請うような奇跡の事態でも発生すれば、世界の景気後退は避けられるかもしれませんが、それは無いでしょうから、戦争は長引くでしょう。

ですから株に関して暫くは、超短期投資に徹しないと、予想外の乱高下で痛い目に遭うことになると思います。
今回の戦争の結末はわかりませんが、ウクライナ戦争は最終的にロシアの事実上の敗北となり、ロシアは中国の属国のような立場に転落することになると思います。