今週の相場は突如、木曜日後場から崩れてしまい、特に木曜日のNYダウは、-1800ドル安と、パニック的な売りも入って、非常に大きな下げとなりました。
実体経済の不振と、あまりにもかけ離れた株高に、「コロナバブル」という言葉が、一般的にも徐々に言われ始めた途端の急落でした。
急落の理由には、色々な理由付けが為されていますが、根本の理由として考えられるのは、あまりの踏み上げ相場に、12日(金)の日本株MSQで、巨額の先物空売りの処分で、出来るだけ大損を回避したかった海外の大口投機筋が束になって、ギリギリのタイミングでの日本株への売り仕掛けのタイミングを狙っていました。
そこにちょうどFOMCがあったことから、FOMC後のパウエル議長の談話を利用する形(材料出尽くし売り)で、売り仕掛けをしたところ、異常な値上がりを続けていた株高に対する投資家の警戒感や、アメリカで再び感染者が増え始めていること等も重なって、突然の暴落と言う形になって表れたのでしょう。
しかし今回は、ちょっと売り仕掛けが効きすぎてしまった感じがしますね。
この影響で今回のSQは、「幻のSQ」とか、そういう次元のSQではなくなってしまいました。
今後の相場がどうなるのか、2月末以降の今までの値動きを整理すると、
第一段階が、新型肺炎が欧米で大きく波及したことによるパニック売りの発生
第二段階が、各国中央銀行・政府による巨額のマネー供給でバブルの発生
だったということになります。
ですから、特に日本株は、SQに向けた空売りの買い戻しも一旦終了した形となったので、今後しばらくは純粋に、新型肺炎蔓延の悪材料と、経済再開という好材料が綱引きとなる、ボックス圏相場に移行するのではないかと予想します。
でも、今回の急落に利用されたパウエル議長は、ちょっと気の毒でしたね。
FRBとしては、あまりの株価の急騰に対し、警戒感を持っていたのでしょうけど、バブルの発生や株価について言及すれば、金融緩和の打ち止めを示さなければならなくなるし、大統領選が劣勢で、バブルを止めたくないT大統領の意向を考えると、容易には金融緩和の縮小は出来ないので、そうしたジレンマの結果、「2022年まで経済の見通しが悪いから、ゼロ金利政策と金融緩和を継続するのだ」と言う理由を付けることで、株価がいくら上がろうが、大統領選までは何も変更しないことを表明しただけだったのですからね。
今週の個人的な成績ですが、先週の持越し分については
6月5日(金)
買い持越し:SB・出光・三菱マテ・三菱商
空売持越し:日駐
でした。
6月8日(月)
利確:SB・出光・三菱マテ・三菱商・日駐
損切:無し
買い持越し:SB
空売持越し:無し
6月9日(火)
利確:SB
損切:無し
買い持越し:SB
空売持越し:無し
6月10日(水)
利確:SB
損切:無し
買い持越し:SB
6月11日(木)
利確:SB
損切:無し
買い持越し:SB・T&D
空売持越し:神戸物産・オハラ
6月12日(金)
利確:神戸物産・オハラ
損切:SB・T&D
買い持越し:アルデプロ
空売持越し:
※株主優待用長期保有:日本スキー場開発・東急不動産HD・すかいらーく
今週は、MSQ絡みの乱高下を警戒し、ディフェンシブ株でSBGの売出しの影響が残り、上昇相場の中、忘れられた存在となっているSB(9434)株の取引が中心でした。
ただ、MSQが木曜日の終値に対し、ある程度の高値となるだろうと予想してしまい、木曜日の急落時に、買いのポジションを大きく膨らませてしまったのが裏目に出て、NY株の暴落の影響をまともに受けたことで、月~木迄の勝ちを金曜日で、ほぼ吐き出すという結果に終わってしまいました。
新型肺炎による暴落、そして大規模金融緩和による暴騰と、たった3ヶ月半の間で非常に激しい値動きとなりましたが、昨日の急落は、暴騰暴落相場終了の合図のような気がします。
そして、これからは、銘柄選びが大事になる普通の相場に戻っていくのだと思います。