撮り貯めた写真を振り返ると、その中にもう見れなくなってしまった景色を写したものも沢山あります。
そうした「もう見れない景色」を、写真で見ながら振り返ってみようと思います。
今回は、函館駅で撮影した写真からですが、
十年以上前に、北海道旅行で北斗星を利用した際、撮影したものですが、既に廃止されて約5年。
この写真に写っているディーゼル機関車(DD51)も全て廃車となり、現存しません。
北斗星は、青函トンネル開業と共に設定された列車ですが、バブル景気時代でもあったことから、非常に人気の列車でした。
最盛期は1日3往復の定期運行がなされていましたが、1往復は新型のカシオペアに置き換えとなり、その後、北海道新幹線の工事に伴い減便となって、晩年は1日1往復の運行でした。
こちらの写真には、仁王立ちしている駅員さんが写っていますが、これは、連結作業を見るために、北斗星の乗客が多数降車するので、そのお客さん達が乗り遅れないよう、様子を見ているものです。
連結作業は、こんな感じです。
多くの人がカメラ片手に、連結作業を見守る風景。
この連結作業は、函館駅の開設以来、定番行事でしたが、もうこの作業を見ることは出来ません。
別の年にカシオペアに乗車して北海道を旅した時にも、函館駅で撮影をしました。
こちらも、北斗星と同じように連結作業をしている様子を撮影。
カシオペアは北斗星以上の人気列車ですし、この時のカシオペア号は大雨の影響で、高崎線・上越線・羽越線経由の大廻りで函館に到着したことから、到着時間が通常(午前5時ころ)よりも2時間ほど遅れて(午前7時前)おり、時間が遅くなったことで、多くの撮影者が居ました。
カシオペア自体は、ツアー専用の臨時列車として現在も運行が為されていますので、乗ることもできますが、料金が跳ね上がってしまい、また、豪華列車「四季島」の営業開始以後、北海道内への乗り入れが完全に無くなっていますので、函館駅で見ることはできない風景となってしまいました。
そして、最後の写真は、青森と函館を結んでいた特急白鳥です。
こちらはJR東日本の車両(485系)で、JR北海道の車両はスーパー白鳥(上から3番目の写真に写っている緑色の列車・789系)として運行されていました。
この車両は、国鉄時代に製造された車両ですが、大幅リニューアルされていたので、車内はそれほど古い感じはありません。
ただ、JR北海道の新型車(青函トンネル内最高140キロ運転)に比べて、古いので速度が出ない(最高120キロ)ことから、所要時間が10分程度余計に掛かっていました。
こちらの車両も、北海道新幹線開業と共に廃止となり、その後老朽化により廃車となったことから、もう見ることは出来ません。
この写真の撮影時は、梅雨末期の大雨で大幅に遅れていたので、皆が何となく急いでいる様子が、写真越しでも見えているような気がします(気のせいかもしれませんが(笑))。
旅人が乗車した当時の「白鳥・スーパー白鳥」は、函館~八戸間の運転で、東北新幹線がまだ八戸にまでしか開通していない時。
大雨の影響で遅れていたことから、旅人が予定していた帰京の新幹線には間に合わず乗り遅れたので、後続の新幹線で、見知らぬ人と相席となって帰ったことを今でも覚えています。
このように、写真を見ると、普段は忘れている撮影当時のことも色々と思い出しますよね?
特に、北斗星や白鳥の写真を撮った当時はガラケー時代で、まだスマホというものが無く、写真はコンデジを持って歩いて撮っていましたが、今ではスマホで綺麗な写真がいつでも撮れるようになったので、撮りたい時に撮れる、良い時代になりました。
ですから、今後もドンドン写真を撮って、思い出を保存しておきたいと思います。