スイス当局は、アメリカ当局の要請もあって、数年前に破産したファミリーファンド絡みで巨額損失を計上する等、経営不振から今回破綻危機に陥った巨大金融機関のクレディ・スイスをUBSに救済合併させました。
アジアの株式市場が開く前に何とかクレディ・スイスの危機を収束させようと、土日であっという間に決まった今回の救済合併。
ところが、月曜日のアジア市場は株高になるどころか、時間が経つに連れて株安へという結果に、ちょっと驚きました。
確かに迅速な対応は評価されるところですが、今回の突然始まった金融不安に対して、このような大掛かりな処理を速攻でせざるを得ないということは、「金融不安どころか金融危機になりつつあるのではないか?」と悪い方向へ市場心理を押しやっているのかなという感じもします。
今回のクレディ・スイスの救済で、自己資本に計上出来る特殊な社債約2.3兆円が紙屑になり、これもネガティブな値動きに繋がっているのでしょう。
まだ始まったばかりのネガティブ相場ですから、危機が拡大するのかしないのか少し見極めながら、手を出すのが良いのかなと思います。